ジャガード織のこと

「ジャガード織」とは、柄を生地の織りで表現した織物です。【stand】では元々ネクタイ用の生地を織っていた生地屋と組み、新たに綿の服地用素材を作りました。

密度が高くとても繊細な柄の表現力と、綿100%のお手入れのし易さが特徴の生地です。

ここでは出会いから企画の経緯までを少しお伝えしたいと思います。


【stand】のジャガードシリーズはこちらから

==ジャガードとの出会い==


この会社さんとは元々ネクタイの生地に使用する為に国内シャツ地をうちから時々販売している関係でした。


そんな中、ネクタイの需要の減少、更にコストパフォーマンスの良い国への移行による影響から工場のジャガード織機がフル稼働できず動かせていないという現状を伺いました。

服地用の生地に挑戦してみることで新たな需要を見いだしていけないか、という提案がありました。しかし実績がない素材はなかなか使ってもらうのは難しく、まずはサンプルを作りどの様なアイテムが適しているか、どんな表現ができるか実験が必要です。

そこで、まずは自社のブランドで何かアイテムを作ってみよう、ということになり始まりました。

==初めての挑戦からアイテムになるまで==


ネクタイの生地と服地では様々な違いがあります。

まず素材は通常絹ですが、服地で絹100%はかなり用途が限られるので綿の糸を使うことにしました。

そしてネクタイの場合、かならず袋状に縫われるので裏が見えることがありません。なので裏に糸が長めに渡っていても心配ないのですが、服地の場合裏が出ている事も多いので細かく糸が織り込まれている必要があります。

そうしなければ引っかかりの原因になります。


別の大きな違いは使う面積の違いです。

ネクタイは小さなアイテムなので柄も細かいですが、洋服にする場合もっと大きな表現ができます。

せっかくなら、洋服をベースに絵画の様な大きな柄にしたら素敵なのでは!でも細かい柄も素敵だし、、そんなワクワクする悩ましい妄想がひたすら広がる中、

まずは幾つかの柄を選び試作を始めました。


そして上がってきた生地はどれも本当に素敵なものでした。

綿100%とは思えないキメの細かい綺麗な見え方、色も同じ柄でも白×黒の様なコントラストをはっきりさせたものと、ライトグレー×白など近い色で織ったものでは全く印象が変わります。

その中から選んだ柄が記念すべき第一弾シリーズの「植物柄」シリーズです。

色は悩んだ結果

経糸:黒 × 緯糸:ネイビー

のキリッとかっこ良いダーク系

経糸:白 × 緯糸:ベージュ

の上品で軽やかなライト系

に2色展開にしました。

どちらもそれぞれ特徴的で、派手ではないのに上品で人の目を引く魅力があって大好きです。


==スタンドでやりたい事、伝えたいこと==


このジャガード技術を使って出来るであろうアイディアはたくさんあります。

柄と色を変えてメンズのジャケットやパンツを作ってもかっこ良いと思います(この路線は上品系から、派手で個性的なものまで妄想暴走中、、)

スタンドとしてはウール混にしたり、糸の太さを変えたり、、少し質感を調整して更に幅広いアイテムが出来るとも思っています。

ウール混なら秋冬の温かなコートやトップス、少し薄めにしたら春夏の軽やかなワンピースなんかもかわいいし。。!

どこまで形にしていけるかが課題ですが、少しづつ、挑戦してみたいと思っています。

気長にお待ちください。


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