ボタニカルダイのこと
「ボタニカルダイ」とは
花・葉・根・茎・樹・皮・果実などから染料を抽出し、
従来の重金属の媒染剤を使わずにタンパク質からなる糊を生地に吸着させ、少量の科学染料を配合することにより、鮮やかな発色を可能にし、色落ちを改善させた自然の色で表現する新しい染色技術です。
==生地の特徴==
•地球にやさしい
生地に色素を吸着させる糊を付ける下処理の段階で染め上がりの濃さを調整します。
その事前に仕込んだ糊に色素が付いていくので、必要な分だけの染料で染められます。
その為、染め終わった水は透明に近い状態になり環境負荷が少ないのです。
•鮮やかで複雑な自然の色
化学染料で染めた色は均一な大きさ、必要な色素だけで出来ています。
しかし自然界の色はひとつに見えるなかに、200くらいの色素が混ざって出来ています。例えば紅葉した赤い葉の色にも黄色、緑、青、赤、、、たくさんの色が入った結果、目には赤として見えています。
ボタニカルダイはこの自然界と同じ構造で見えています。
•堅牢度が高い
ボタニカルダイは植物から抽出した色素に若干の化学染料で色素補強をします。
これは光や汗、水洗いに対する堅牢度(色落ちしにくい度合い)を上げ、色素の不安定さを補助する為です。
==ボタニカルダイとの出会い==
以前の「【stand】が立ち上がったきっかけ」でも触れましたが、ボタニカルダイとの出会いは大きな衝撃と表現の広がりをもたせてくれるきっかけになりました。
「クルミ」「紫陽花」「りんご」「さくらんぼ」から「紅茶」「コーヒー」などなど、、
染める素材とそこから考えられる物語は多すぎて頭がまとまらない位で、しかも「○○の森のクルミ」や、「6月の●●さん家の庭の紫陽花」など、ただ色の名称ではなくどこかの誰かの日常から切り取った素材としての表現が可能です。
可能性がありすぎて、表現する力がまだまだ足りないと毎回痛感するばかりですが。。
==これから取り組みたいもの==
ボタニカルダイは染める素材、そこから出す色、それで染める生地の種類、、
製品にしてから最後に染めるか、生地で染めてから製品に縫うか。
可能性がたくさんあります。
今までもスタンドでは色々試してきましたが、もっと試行錯誤を重ねて上品で上質なアイテムを作っていきたいと思っています。
いつかは、、自分の庭で育てたハーブで染めた今年の一枚。。なんてこともしてみたいし、、
※(画像)柚子で染めたふくれジャガード織りのワンピースです
※(画像)紫陽花染めのシリーズは夏の梅雨の時期に
※(画像)秋にはサンザシで染めたシャツを着てみては?
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